口絵
五月の風
S. KANAGAMI
pp.2-4
発行日 1958年5月1日
Published Date 1958/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201461
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
桜も散つて五月の風がそよそよと頬を撫でる頃ともなると,野に山に新鮮な人気を求めてくり出す人の数は,日に日に多くなつてくる.
底知れぬ深さを秘めた青空のもと,水ぬるむ川辺に糸を垂れる大公望達を見かけるのもこの頃である.忙しい毎日を過す人々は一年中の汗と疲れをこの季節に慰すであろう.五月の風に誘われてカメラも街に郊外に,春たけなわの表情を追つて出かけた.
Copyright © 1958, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.