講座
臍帶巻絡による難産の2例
石北 明
1
1東京共済病院産婦人科
pp.27-31
発行日 1957年8月1日
Published Date 1957/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201315
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最近破水後4日たつても尚分娩が完了しないで助産所から送られて来た患者に,臍帯巻絡がある為に分娩が進行せぬものであろうと帝王切開手術を行つて母児共に救助し得た症例を経験したが,この場合破水後4日もたつた例に手術を行つたので,術後相当重症の産褥熱を起した.幸いに抗生物質の使用によつて全快する事が出来たが,若し破水後今少し早いうちにそれと気づいて病院に送つて居てくれたら手術後の経過も良く,入院日数もはるかに短縮し得たのではないかと思つたので,臍帯巻絡が分娩に障害を及ぼした2例を記述した後,その診断について述べてみたいと思う.
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