講座
受胎調節実地指導員への私のねがい
奈良林 祥
1
1杉並西保健所
pp.30-34
発行日 1956年10月1日
Published Date 1956/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201137
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家族計画という考え方が次第に一般化してその普及がゆきわたるにつれて,実地指導員の活動が漸く活溌化して来ていることは喜ばしい傾向だと思います.殊に最近は,大きな会社がこぞつて家族計画を社員の生活の中に取り入れるようになつて参つたので,必然的に"会社嘱託の実地指導員"として働く助産婦さんも出て来て居ります.とかく近頃は冷や飯食いの立場に追い込まれがちであつた助産婦さん方にとつては,新しい職場がひらけて来たという意味で祝福されて良い現象だと申せましよう.ましてこうした傾向が此処当分は強くなる一方だと考えられているのですから,本当に希望の持てる話です.その故でもないでしようが,近頃実地指導員の方々の集りに出て見ても,以前の皆さん方に較べるとずつと張りが出て来たように感じられます.
既に"実地指導員と云う名の月給取り"として良い働きを残している方もあります.その人達のように会社の嘱託になつて腕をふるつて見たいと望んで居る方もあるでしよう.
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