講座
北海道の分娩
木内 幹
pp.6-12
発行日 1956年10月1日
Published Date 1956/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201133
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私が独逸から函館へ来たのは明治45年即ち大正元年8月1日で,今日までざつと50年を北海道に暮しました.其間の色んなことは頭にも残つてるし,視聴にも触れて居る.だが其前の事は先賢前哲の垂訓や,田夫野媼の物語から拾遺し,聯か後世のため文献にしたい.
助産婦雑誌の編輯部から御依頼をうけた時,丁度私は好きなヘツベルを読んで居た.作者知らずの霧の国の歌は北欧の津々,浦々まで滲透して中世紀の文化推移を唄つてる.大きな理想,それを若き詩人は犀利な眼光で脚色し了したのである.
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