講座
妊産婦取扱い上の一つの問題
大島 正雄
1
1母性科学研究所
pp.10-15
発行日 1956年4月1日
Published Date 1956/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201032
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1.はじめの言葉
日常の診療で,当惑することはいろいろある.その一つは,素人の意見,特に老人の意見が巾を利かせ,時にはこちらの意図を阻んでしまうことである.若い妊婦は新しい教育を受けていることからも理解は早いが,その母親という年齢層になると自説を固く守つて動かない.私達は根気よく,丁重に説明するが自分の考えが信仰の様になつて,何と説明しても分らぬ場合はまことに当惑する.
「腹の中には永くおく程,丈夫なこどもが生れる」
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