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結婚にまつわる迷信と分娩(2)
古葉 彌子
pp.63-64
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200424
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十干十二支(續)
十二支というのは,子丑寅卯辰已午未申酉戍亥のことで,こねははじめは1年12カ月に名づけた名前で,それ以上の意味はなかつたのであるが,それに鼠牛虎兎龍蛇馬羊猿鷄犬猪という動物の名をあてはめたのは後代のことで,両者の間に一つも共通な文字がないように,子と鼠丑と午とは何の関係もないのである.それが後になつて,寅年に生れたものは虎に似た性質をもち,午年に生れたものは馬に似た性質をもつものと考えるようになつた.
今日坊間に行わねている俗暦にのせてある十二支の性質というのをみても,子年生れは細かいことに気がつくが,慾が深いとか,丑年生れは辛抱強いが変屈だとか,高ぶりすぎて剛情我慢だとか,申年生れは小才があつて意地が惡るいとか,戊年生れは義理を守つて正直だとか亥年生れは気性が強くて向う見ずであるとか,みなその動物の性質から割出して書かれている.
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