--------------------
医學の話題
S
pp.38-39
発行日 1952年1月1日
Published Date 1952/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200015
- 有料閲覧
- 文献概要
乾燥血漿(かんそうけつしよう)
血漿というのは,血液から固形成分(赤血球,白血球など)を除いた殘りの液體のことです。血液が血管の外に出ると數分間のうちに固まりますが,これは血漿のなかに溶けている繊維組原が,赤血球や白血球を包んで固まつてしまうからです。ですから血漿をとるためには,血液を固まらせないでおかなければなりません。
血液を固まらせないためには,凝血阻止剤(ぎようけつ,そしざい,をもちいますが,これには種々のものが知られています。たとえば,昔から使われている蓚酸ソーダやクエン酸ソーダ,ヘパリンコブラ毒,ディクマロール(dicumarole)などがあります。これらのものを極く少量(1-2%以下)加えておくと,血液は固まらないでいつまでもいます。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.