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人工妊娠第一子
pp.29
発行日 1952年1月1日
Published Date 1952/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200011
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七五三のお祝いおじいちやんとご一緒に千歳飴を持つたところをパチリと撮りました。人のよさそうな上品なおじいちやま,そう云えば何處かで見たような顔——ヤ,ヤヤ……これは失禮,安藤先生じやありませんか,いいおじいちやま振りで恐れ入りました。
「オイオイ君何も恐れ入ることはないさ,この嬢ちやんはネ君日本で非配偶者間に出來た人工妊娠の第一子なんだよ,昭和24年8月1日のお誕生でネ,今日の七五三のお祝いにこうして元氣でお詣りしたところさ,人工妊娠だから無論フアーターはわからないことになつてるが,日本では僕の教室だけで50數例が首尾よく妊娠,そのうち19名が既に出産している。このお嬢さんがつまり日本に於ける人工妊娠の第一子と云うわけだが,外國ではずつと以前から數多くの例がある。しかも何れも且つ誰もが父親も家族のものも非常に満足していると云うことは,社會的にみてネグレクトできないことだと思う」
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