Japanese
English
特集 糖尿病足—予防とリハビリテーションの最新アプローチ
足潰瘍や足潰瘍後の症例へのリハビリテーション
Rehabilitation of foot ulcers and post-foot ulcer cases
今岡 信介
1
Shinsuke Imaoka
1
1社会医療法人敬和会大分岡病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation, Oita Oka Hospital
キーワード:
免荷管理
,
リスク管理
,
再発予防
Keyword:
免荷管理
,
リスク管理
,
再発予防
pp.263-270
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203067
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
近年,糖尿病足潰瘍に対しては,大切断を回避する救肢治療が普及している.救肢治療は,血行再建術,デブリードマン,小切断や植皮などの外科的な対応が複数回必要となる.術後は,創部の安静が必要となるため,安静期間に起因して廃用性の筋力低下や関節可動域制限を来す症例を多く経験する.特に高齢の糖尿病患者では,末期腎不全や心不全などの慢性疾患を合併しているため,創傷治癒も遅延しやすく長期的な安静が必要となる.そのため安静を解除した後に,創治癒に至ったとしても,身体機能の改善と歩行能力の獲得に長期的な入院加療を要する.また,再発率も非常に高い特徴を有するため,短期間で再入院を繰り返す症例も経験する.これらの背景から,糖尿病足潰瘍患者に対して,発症予防,創傷治療,再発予防まで一貫したリハビリテーションが必要と考える.本稿では,糖尿病足潰瘍患者に対するリハビリテーションのポイントと実践内容について概説する.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.