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特集 障害児の成人移行支援の課題とトランジション
リハビリテーションセンターにおける成人移行支援の実際
Practical support for transition to adult health care in a rehabilitation center
吉橋 学
1
Manabu Yoshihashi
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター小児科
1Department of Pediatrics, Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
リハビリテーションセンター
,
脊髄障害
,
高次脳機能障害
,
成人移行支援
Keyword:
リハビリテーションセンター
,
脊髄障害
,
高次脳機能障害
,
成人移行支援
pp.1163-1167
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202969
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はじめに
小児科患者の成人移行の課題に対して日本小児科学会は2014年に「小児期発症疾患を有する患者の移行期医療に関する提言」1)を公表し,移行期医療の概念,基本的な考え方を提示した.その後徐々に移行期医療が実施される中で種々の課題が明確になり議論されてきている.先進的な取り組みが行われている欧米では「ヘルスケアトランジション」と表現されており,医療だけでなく健康・福祉も含めた広い視点から成人への移行が取り組まれていることも論点の1つとなり,2022年に「小児期発症慢性疾患を有する患者の成人移行支援を推進するための提言」2)が新たに提示された.リハビリテーションセンターでは多職種からなるチームによる広い視点を持った診療は日常的に行われているが,多様な障害を抱えている子供たちに対して,ヘルスリテラシーを高め自己管理能力を身につけて自立・自律に向かうための診療が一様に行えているかといえばまだまだ課題は多い.
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