書評
木村 彰男【監修】 辻 哲也【編集】 水野 勝広,村岡 香織,石川 愛子,川上 途行【編集協力】「リハビリテーションレジデントマニュアル,第4版」
安保 雅博
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1東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学教室
pp.1399
発行日 2022年11月10日
Published Date 2022/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202675
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1990年に大学を卒業しリハビリテーション医学を志した当時の私にとって最大の問題は,臨床に根ざしたリハビリテーション医学に関する良い教科書がほとんどなかったということでした.当然ながらマニュアル的なものは皆無でありました.焦った血気盛んな若いときの私は,リハビリテーション医学をどのように勉強したらいいのかと上司にしつこく相談していました.上司からは「自分が勉強したやり方で良かったらどうぞ」と言われ,おおよそ100編のバイブル的な英語論文をA4表裏にまとめてある全て英語の手書きのファイルを渡され,「コピーしてもいいけどしっかりこれを読んで,もちろん原著も読んで同じようにまとめて勉強するようにしなさい」と言われたのを昨日のことのように覚えています.
本書の初版発行は1994年でした.「こんなにまとまったものが作られて出版されたんだ」と当時やけに感動しました.もちろん,すぐに日常臨床や認定医試験,専門医試験対策に大活躍させたことはいうまでもありません.この度,第4版として出版された本書を手に取りながら,1994年の初版に比べると随分厚くなり,ちょっと重くなったけど,内容が充実したなと思いました.
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