書評
―辻 哲也 編―がんのリハビリテーションマニュアル―周術期から緩和ケアまで
生駒 一憲
1
1北大病院・リハビリテーション科
pp.2216
発行日 2012年12月10日
Published Date 2012/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106593
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今日,がん医療に対する注目は非常に高い.これはがん医療の進歩が著しく,不治の病ではなくなりつつあることが一つの理由であろう.ところで,このがん医療の進歩を支えるのがリハビリテーションであることをご存じだろうか.リハビリテーションは,一人一人の生活がより快適で意味のあるものになるようにさまざまな手法を用いてアプローチする専門技術である.がん患者の生存率が伸び,がんと共存する時代では,このリハビリテーションの良し悪しが人々の生活の質に直結し,ひいては人生そのものにも影響を及ぼすことは想像に難くない.薬物,放射線,手術などの進歩を,人にとってより恩恵のあるものとするために,リハビリテーションは不可欠である.
このたび辻哲也先生が編集された『がんのリハビリテーションマニュアル――周術期から緩和ケアまで』は,がんのリハビリテーションを行ううえで,押さえるべき基本と実際の臨床をバランスよく著したもので,今まさに待望の一冊である.
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