Japanese
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特集 摂食嚥下障害と加齢/サルコペニア/低栄養
サルコペニアと筋力低下のピットフォール
Pitfalls for management of sarcopenia and muscle weakness
山田 実
1
Minoru Yamada
1
1筑波大学人間系
1Faculty of Human Sciences, University of Tsukuba
キーワード:
サルコペニア
,
AWGS2019
,
骨格筋量
,
筋力
,
摂食嚥下関連機能
Keyword:
サルコペニア
,
AWGS2019
,
骨格筋量
,
筋力
,
摂食嚥下関連機能
pp.953-958
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202584
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はじめに
1989年,Rosenberg博士により“サルコペニア”という用語が提唱された1).サルコペニアは,加齢に伴う骨格筋量減少を意味し,各種有害健康転帰に影響することから2-4),その後,さまざまなセッティングにおいて重視されるようになった.また,サルコペニアに関連する研究報告も増加の一途をたどっており,2021年末の時点で約14,000編の論文が報告されている.このように,数多くの臨床的知見,疫学的知見,基礎的知見が集約される中で,サルコペニアと摂食嚥下機能との関連性が注目されている.しかし,現時点での理学療法分野において,本内容を概説できるほどのエビデンスは構築されていない.そこで,本稿では,アジアのサルコペニアワーキンググループよる診断基準〔Asian Working Group for Sarcopenia(AWGS)2019〕を解説したうえで,その特徴や限界を整理し,摂食嚥下関連指標との関連性を俯瞰する.
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