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特集 変形性関節症・変形性脊椎症の保存療法を究める
変形性脊椎症の保存療法—運動療法と装具療法
Conservative therapy for osteoarthritis of the spine: Exercise and Orthosis
木村 竜太
1
,
宮腰 尚久
1
,
島田 洋一
2
Ryota Kimura
1
,
Naohisa Miyakoshi
1
,
Yoichi Shimada
2
1秋田大学大学院整形外科学講座
2秋田県立療育機構
1Department of Orthopedic Surgery, Akita University Graduate School of Medicine
2Akita Prefectural Center on Development and Disability
キーワード:
変形性脊椎症
,
運動療法
,
腰痛
,
後弯症
,
背筋運動
Keyword:
変形性脊椎症
,
運動療法
,
腰痛
,
後弯症
,
背筋運動
pp.467-471
発行日 2022年5月10日
Published Date 2022/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202497
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はじめに
変形性脊椎症は,経年的変化による脊椎骨ならびに椎間板の変性・変形を指す.変化が軽度であれば無症状のことが多いが,その場合は疾患とはいえない.変形が進んだ場合には,慢性の疼痛や可動域制限,脊髄・神経根症状が生じる.
高齢化に伴い,脊柱後側弯症とされていた脊椎の変形は成人脊柱変形として一般的な疾患となっている.また,青壮年期でも変形性脊椎症に伴った,頸椎症性脊髄症・神経根症,腰部脊柱管狭窄症,腰椎椎間板ヘルニアなどが生じる.そのため,発症後の治療だけでなく,発症・進行予防を目的とした運動療法の必要性が求められている.運動療法には有酸素運動,筋力増強運動,屈曲・伸展運動,ストレッチなどに加え,広義の運動療法としては腰痛学級のような認知行動療法を含む患者指導や,生物社会心理アプローチも含まれる.また,保存療法として,装具を用いた外固定も必要に応じて選択される.
本稿では,変性性脊椎症に対する運動療法,また装具療法の実際について概説する.
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