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特集 脳卒中のリハビリテーション治療—新ガイドラインに基づく臨床実践
脳卒中治療ガイドライン2021にみる再発予防・合併症管理
Secondary prevention and management of complications in stoke care: updated in the Japanese Guidelines for the Management of Stroke 2021
小川 太郎
1
Taro Ogawa
1
1医療法人渓仁会札幌渓仁会リハビリテーション病院リハビリテーション科
1Sapporo Keijinkai Rehabilitation Hospital
キーワード:
脳卒中
,
再発予防
,
合併症管理
Keyword:
脳卒中
,
再発予防
,
合併症管理
pp.235-241
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202445
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はじめに
脳卒中治療ガイドラインは2004年に最初に出版され,この度,3回目の全面改訂を受けて2021版1)が出版された.本稿では,脳卒中治療ガイドライン2021から再発予防,合併症管理に関して,2015版2)からの変更点を中心に紹介する.
大きな変更点は,塞栓源不明の脳塞栓症や服薬アドヒアランスに関する項目が追加されたことである.また,痙攣は2015版では脳梗塞と脳出血に区別されていたが,2021版では亜急性期の項にまとめられた.
脳卒中再発予防における高血圧や脂質異常症の具体的な治療目標が示されたが,糖尿病には大きな変更はなく,glucagon-like peptide 1(GLP-1)受容体作動薬,dipeptidyl peptidase-4(DPP-4)阻害薬,sodium glucose cotransporter 2(SGLT-2)阻害薬といった新しい糖尿病治療薬に関しては欄外に記載されるにとどまっている.
以下にそれぞれの項目について概説する.
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