Japanese
English
研究と報告
術後6か月が経過した女性人工股関節全置換術患者の生活範囲拡大に影響する術前および退院時の因子
Factors measured before surgery and at the time of discharge that affect the life space expansion of female total hip arthroplasty patients six months after surgery
入山 渉
1
,
宮本 梓
1
,
金子 貴俊
1
,
長南 晴樹
1
,
小野田 知夏
1
,
鵜飼 康二
2
Wataru Iriyama
1
,
Azusa Miyamoto
1
,
Takatoshi Kaneko
1
,
Haruki Osanami
1
,
Chika Onoda
1
,
Koji Ugai
2
1慶友整形外科病院リハビリテーション科
2慶友整形外科病院整形外科
1Department of Rehabilitation, Keiyu Orthopedic Hospital
2Department of Orthopedics, Keiyu Orthopedic Hospital
キーワード:
人工股関節全置換術
,
術後6か月
,
生活範囲
Keyword:
人工股関節全置換術
,
術後6か月
,
生活範囲
pp.177-183
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202428
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要旨 [背景]近年,人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)術後の生活範囲の狭小化が注目されている.退院後の生活範囲は術前や退院時の状態にも影響を受けることが考えられるが,術前や退院時から術後の生活範囲拡大の関連因子を検討した報告は少ない.本研究の目的は術後6か月が経過した女性THA患者の生活範囲拡大に影響する因子を,術前および退院時から検討することである.[方法]先行研究を参考に,術後6か月時点でLife Space Assessment(LSA)の得点が90.4点以上を健常同等群,90.4点未満を健常非到達群とした.術前と退院時(術後4週時点)に身体機能測定と質問紙調査を行い,群間比較を行った.[結果]群間比較で退院時の両側等尺性膝関節伸展筋力と患側股関節伸展可動域に有意差を認め,患側等尺性膝関節伸展筋力と患側股関節伸展可動域の変化量はLSAの変化量と有意な相関関係を認めた.[結論]患側等尺性膝関節伸展筋力と患側股関節伸展可動域の改善は,術後6か月の生活範囲拡大に影響する因子になることが考えられた.
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