Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「ゆうやけ子どもクラブ!」—発達の事実を生み出す放課後実践は詩的世界に昇華する
二通 諭
1
1札幌学院大学
pp.1119
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202369
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1995年,北海道で「障害のある子の放課後実態調査団」が結成され,障害のある子供たちの放課後や土日,長期休業中の生活実態を明らかにした.調査結果について地元メディアは,「寂しい障害児の放課後」,「7割,自宅で過ごす」,「唯一の遊び相手は母親」と報じた.筆者も団の一員として,すべての子供に,出会いや生の体験の場である「明日への見とおしが広がる素敵な放課後」の保障を訴えた.
それから幾星霜,全国的に<放課後保障>の取り組みが展開され,2012年に,放課後等デイサービスの制度がスタートした.2019年4月の事業所は2012年の5倍強の13,000か所,子供は221,200人に達した.このような急伸長は,質的な不均等,玉石混淆を招いた.ここは,道標となるモデルが必要.これに応えたのが,ドキュメンタリー「ゆうやけ子どもクラブ!」(監督/井手洋子)である.
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