巻頭言
心理学の世界が変わりつつある!
中島 恵子
1
1京都文教大学臨床心理学部
pp.1029
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202349
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2015年公認心理師法が公布され,2023年からは全国の大学の心理学科において文部科学省令・厚生労働省令で定める必要な科目を修め,特定の機関で2年以上の実務経験を積むか,あるいは公認心理師カリキュラムをもつ大学院を修了し,国家試験に合格すると,公認心理師資格が与えられることとなった.現在,公認心理師数は34,934人(2020年3月時点)である.
今日,心の健康は,国民の生活にかかわる重要な問題となっており,学校,医療機関,産業,福祉,司法領域などにおいて心理職の活用の促進は,喫緊の課題となっている.国民が安心して心理に関する支援を受けられるようにするため,国家資格によって裏付けられた一定の資質を備えた心理職が必要とされてきた.そこで,法律には公認心理師は,① 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し,その結果を分析すること,② 心理に関する支援を要する者に対し,その心理に関する相談に応じ,助言,指導その他の援助を行うこと,③ 心理に関する支援を要する者の関係者に対し,その相談に応じ,助言,指導その他の援助を行うこと,④ 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと,が明記された.
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