Japanese
English
短報
Mixed realityを用いた視空間認知機能の新しい評価法の検討
An examination of a new tool for assessing visual spatial cognition using mixed reality technology
羽田 崇
1
,
辻廣 美貴
1
,
大槻 一実
1
,
泉 知子
1
,
橋本 晋吾
2
,
田口 周
2
,
長谷 公隆
2
Takashi Hada
1
,
Miki Thujihiro
1
,
Hitomi Ohtsuki
1
,
Tomoko Izumi
1
,
Shingo Hashimoto
2
,
Meguru Taguchi
2
,
Kimitaka Hase
2
1医療法人みどり会中村病院リハビリテーション科
2関西医科大学附属病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Nakamura Hospital
2Department of Rehabilitation, Kansai Medical University Hospital
キーワード:
視空間認知機能
,
評価法
Keyword:
視空間認知機能
,
評価法
pp.75-78
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202134
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要旨 【目的】従来,視空間認知機能は机上で行う二次元空間の評価と動作観察を併せて解釈しているが,三次元空間の状態を的確に評価できているとは言いがたい.Mixed reality(MR)技術により,身体運動とともに三次元空間の視覚探索が可能となったため,新しい定量評価法について検討した.【対象・方法】独歩可能な健常者とし,指定された色の花を摘む課題(段差なし・段差あり条件)と快適歩行の所要時間を計測した.【結果】快適歩行の所要時間と年齢の間に有意な相関は認めなかったが,2条件の所要時間と年齢の間に有意な相関を認めた.また2条件の所要時間に有意差を認めた.【結論】歩行速度は課題への影響を認めず,加齢に伴う視空間認知機能の低下が影響したことが示唆された.加齢に伴う脳機能低下が反映されているため妥当性があり,新しい評価法としての可能性がある.また,段差の有無により課題の難易度を調整することができ,評価のみにとどまらず,治療方法としての可能性も期待される.
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