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実践講座 がんのリハビリテーション—診療ガイドラインをどう活用するか・1【新連載】
総論—がんのリハビリテーション診療ガイドライン第2版の活用
General remarks: the best use of the new practice guidelines for cancer rehabilitation
辻 哲也
1,2
Tetsuya Tsuji
1,2
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
2慶應義塾大学病院腫瘍センターリハビリテーション部門
1Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
2Division of Cancer Rehabilitation, Cancer Center, Keio University Hospital
キーワード:
身体活動
,
physical activity
,
日常生活動作
,
ADL
,
生活の質
,
QOL
Keyword:
身体活動
,
physical activity
,
日常生活動作
,
ADL
,
生活の質
,
QOL
pp.261-264
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201901
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初版策定の経緯
本邦では,国民の2人にひとりが生涯のうちに悪性腫瘍(以下,がん)に罹患し,3人にひとりががんで死亡する.早期発見や治療法の進歩により生存率は向上し,がんが“不治の病”であった時代から,“がんと共存”する時代となりつつある.
がん患者にとっては,がん自体に対する不安は大きいが,がんの直接的影響や手術・化学療法・放射線治療などによる身体障害に対する不安も同じくらい大きい.しかしこれまで,がんそのもの,あるいはその治療過程において受けた身体的なダメージに対しては,積極的に対応がなされてこなかった.がんのリハビリテーション診療を普及・啓発していくためには,本邦で行われているがん患者に対するリハビリテーション診療を基礎にして,エビデンスに基づいた診療ガイドラインを策定し,現状での標準診療を明らかにするとともに,将来に向けてあるべき理想の診療方法を提示することが必要とされていた.
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