Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「かぞくへ」—家族意識醸成の源泉となる原体験としての「養護施設」
二通 諭
1
1札幌学院大学
pp.811
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201730
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「かぞくへ」(監督/春本雄二郎)は,俳優もスタッフもほぼ無償で参加していると囁かれているインデペンデント映画.自主上映を企画する映画愛好家からの評価が高い.
本作は,結婚を目前に控えた若者の躓きを描いているという点で,古いところでは「青春の蹉跌」(監督/神代辰巳:1974),直近では「轢き逃げ—最高の最悪な日」(監督/水谷豊:2019)の系譜に属する.ただし,両作と異なり,〈人の死〉という不可逆的な問題で躓くわけではない.
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