Japanese
English
入門講座 最近の臨床神経生理学・2
末梢神経における治療への応用
Application of treatment with peripheral nerve stimulation
山口 智史
1,2
Tomofumi Yamaguchi
1,2
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
2東京湾岸リハビリテーション病院
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
2Tokyo Bay Rehabilitation Hospital
キーワード:
電気刺激療法
,
運動療法
,
可塑性
,
脳卒中
,
脊髄損傷
Keyword:
電気刺激療法
,
運動療法
,
可塑性
,
脳卒中
,
脊髄損傷
pp.541-546
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200263
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はじめに
従来,脳卒中や脊髄損傷などの中枢神経疾患に対するリハビリテーションにおいて,電気刺激やバイブレーションなど物理的刺激を末梢神経へ与えることで,その生理学的な反応を活かした治療が行われている.なかでも電気刺激治療については,近年の神経科学的な知見に基づいたリハビリテーションへの機運の高まりや医工学研究の発展から刺激の強度やタイミングが高い精度で制御される実用性の高い装置が開発されたことで,臨床応用が進んでいる.さらに近年,電気刺激治療単独のみならず,運動療法やほかの治療手段と同時に電気刺激治療を用いることで,さらなる効果が得られることが報告されており,注目が高まっている1).
本講座では,末梢神経に対する電気刺激によって得られる治療効果と神経生理学的な知見について,最近のトピックスを含めて情報を提供する.
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