Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「“エロ事師たち”より 人類学入門」―ブルーフィルム撮影現場の知的障害少女がもたらした新時代の感受性
二通 諭
1
1札幌学院大学人文学部人間科学科
pp.389
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110091
- 有料閲覧
- 文献概要
知的障害者の性が銀幕に登場した始発点は,今村昌平作品「“エロ事師たち”より 人類学入門」(1966年)である.2012年12月10日に他界した小沢昭一(享年83)が毎日映画コンクールの主演男優賞を射止めた作品としても記憶されている.
小沢昭一演じるスブやんこと緒方義元は,セールスマン稼業の成り行きで,性嗜好についての多様な注文を受けることになる.本業よりも性にまつわる副業のほうが向いていたスブやんは,エロ事師として名を高め,その収入で義理の家族を養えるほどだ.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.