学会印象記
「第35回総合リハビリテーション研究大会」
矢本 聡
1
1仙台市泉区保健福祉センター
pp.293-295
発行日 2013年3月10日
Published Date 2013/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110064
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はじめに
「第35回総合リハビリテーション研究大会」は,第33回(2010年)から3回にわたる「総合リハビリテーションの新生」という共通テーマを総括する大会となりました.一昨年の「第33回研究大会」では,「サービス中心の総合リハビリテーションから本人を中心とした総合リハビリテーション」に向けて,① 真の当事者中心の総合リハビリテーションとは,② 総合リハビリテーションを実践するための具体的システム・プログラムは,③ それを実践するために必要なもの,現在そこに欠けているものは,という議論のポイントが示され,この論点を踏まえてこれまでさまざまな議論が交わされてきました.
今回の研究大会も,「地域リハビリテーション」や「災害(東日本大震災)」,「総合リハビリテーションセンター」,「障害者制度改革」などテーマが多彩なだけでなく,対象も高齢者や従来の障害者に加えて,発達障害,高次脳機能障害,難病および災害被災者へと広がりをみせています.それぞれの講演やシンポジウム,分科会は,いずれも内容が濃く,日頃不勉強な筆者にはとても刺激的なものばかりで,自らの相談支援の至らなさをただただ痛感するばかりでした.
ここでは,「総合リハビリテーションの新生」について,3つの論点に基づきながら,自分自身の日頃の相談支援への自戒をこめて,筆者なりに感じたことを述べることにします.
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