スコープ
イギリスの高齢者リハビリテーション事情―脳卒中病棟を中心に
近藤 克則
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.1155-1159
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109650
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
イギリス人は発明が得意な国民である.人口当たりのノーベル賞受賞者数はアメリカをしのいでおり,CTやEBM(evidence based medicine;根拠に基づく医学医療)の情報源コクラン共同研究(Cochran collaboration)もイギリスで発明・開発されたものである.リハビリテーションに関わる領域でも,アメリカと並び,プログラムや制度の発祥の地であるが,アメリカの動向に比べると紹介される機会は少ない.しかし,例えば,脳卒中患者の予後を改善することが多数の対照比較試験で確認された脳卒中病棟stroke unitや,介護保険でわが国にも導入されたケア.マネジネントの起源の一つはイギリスにある.
筆者は,2000年の8月末から1年間,イギリスのケント大学に客員研究員として滞在した.昼でも暗い研究室にこもって要介護高齢者の社会経済的危険因子の研究などに取り組む一方で,主に高齢者に関わるリハビリテーション事情を見聞した.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.