一頁講座 体幹装具―頸椎装具・4
オルソカラー
永田 見生
1
,
佐藤 公昭
1
,
安藤 則行
1
,
有薗 正一
2
1久留米大学医学部整形外科
2(株)久留米有薗製作所
キーワード:
頸椎装具
,
頸椎疾患
,
保存療法
Keyword:
頸椎装具
,
頸椎疾患
,
保存療法
pp.965
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109606
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特徴
われわれが開発したオルソカラーは,1)支持性が良好,2)通気性がよい,3)微調整が可能,4)保存的治療に有用な点が特徴としてあげられる.この装具の構造上の特徴は,外殻フレームにサブオルソレンを用いて支持性を強化し,内側にはプラスターゾート発泡材を使用しているため肌ざわりがソフトであり,前後面には大きな窓をあけ通気性が良好な点である.さらに,前後中央部にはデルリンとジュラルミンで作ったターンバックルを付け,外殻フレームの伸張性を利用して1.5cm上下方向への移動を可能にしているので,適応サイズに幅がある.また,ターンバックルを調整することにより良好な装着感が得られ,頸椎配列を若干変更できる.重量は約120グラムと軽量である.支持性に関しては,ボランティアによる装着実験によりフィラデルフィア・カラーより強固なことが証明されている.オルソカラーの応用品として,下方部分を胸部まで延長し,ヘッドバンドを付けたオルソブレイスがあり,上位頸椎疾患や上位胸椎疾患にも使用できる.なお,いずれの装具もMRIに対応できる.
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