Japanese
English
研究と報告
脳卒中早期リハビリテーションにおける家族訓練の有用性
Effectiveness of Early Stroke Rehabilitation Program Performed by Family Members.
前島 伸一郎
1
,
沖田 竜二
2
,
山家 弘雄
2
,
尾崎 文教
2
,
森脇 宏
2
,
橋尾 学
2
,
楠山 浩史
2
,
田端 祐子
2
,
小早川 真一
2
,
松本 朋子
1
,
上好 昭孝
1
Shinichiro Maeshima
1
,
Ryuji Okita
2
,
Hiroo Yamaga
2
,
Fuminori Ozaki
2
,
Hiroshi Moriwaki
2
,
Manabu Hashio
2
,
Hirofumi Kusuyama
2
,
Yuko Tabata
2
,
Shinichi Kobayakawa
2
,
Tomoko Matsumoto
1
,
Akitaka Ueyoshi
1
1和歌山県立医科大学リハビリテーション科
2国保日高総合病院
1Department of Physical Medicine & Rehabilitation, Wakayama Medical College
2Hidaka General Hospital
キーワード:
脳卒中
,
急性期
,
早期リハビリテーション
,
片麻痺
Keyword:
脳卒中
,
急性期
,
早期リハビリテーション
,
片麻痺
pp.1161-1166
発行日 2000年12月10日
Published Date 2000/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109375
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
近年,脳卒中患者に対する早期リハビリテーションの有用性が報告されている1-8).すなわち,十分な医学的管理を行えば,再発や病状悪化の危険性は少なく,廃用症候群の予防を行うことで,より早い時期に高いADLに到達でき,在院日数の短縮も期待できる樹,これらの報告では,訓練内容や時間についての記載に乏しく,急性期よりどの程度の運動負荷を行っているかは明らかではない.
一般に,現行の保険制度による診療報酬を期待して理学療法や作業療法を行う場合には,1日に40分程度の治療を行うことが限度であり,病棟での積極的な働きかけや主治医あるいは家族の考え方によって,リハビリテーションの効果が異なる可能性がある.すなわち,訓練量を何らかの形で増やすことによって良好な改善が得られると推察される.一方,家族が患者のケアや退院に向けてのリハビリテーションプログラムに参加することで,退院後も快適な身体的・精神的回復および維持が期待できる10,11).
そこでわれわれは脳卒中早期より家族に対して,積極的に患者の訓練に参加するプログラムを作製し,その効果について検討を行った.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.