Japanese
English
実践講座 リハビリテーションに必要な統計学
8.生存分析
Survival Analysis.
池田 正人
1
Masato Ikeda
1
1産業医科大学産業生態科学研究所産業保健経済学教室
1Department of Occupational Health Economics, Institute of Industrial Ecological Sciences, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
生存分析
,
Cox's proportional hazard regression analysis
Keyword:
生存分析
,
Cox's proportional hazard regression analysis
pp.843-849
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109313
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はじめに
率は医学分野では基本的な概念であり,分割表,logistic回帰分析で解析することができる.しかし,率,とくに発生率を評価するときは,どれだけの期間観察しての発生率であるかということが重要である.例えば,ある疾病の致死率を評価するとき,10年,20年の間患者を観察し続けると,ついにはすべての患者が死に至り,100%の致死率となる.もちろん,そのとき,その死因をいま議論している疾病によるものだけにすれば100%の致死率にはならないと主張する向きがあろう.それにしても観察期間が長けば,計算される致死率は高くなることは明らかであろう.また,観察期間を短くすれば,致死率は低くなる.
疫学では発生率(incidence rate)は,単位時間あたりの発生数と定義している.単位時間は1年とか,1週とか,1日とかにする.
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