Japanese
English
研究と報告
脳卒中片麻痺患者の骨密度―多領域測定による検討
Bone Mineral Density in Hemiplegic Stroke Patients measured in Multiple Region of Interest.
樋口 佳子
1
,
道免 和久
1
,
里宇 明元
2
,
辻 哲也
1
,
安藤 久恵
1
,
千野 直一
1
Yoshiko Higuchi
1
,
Kazuhisa Domen
1
,
Meigen Liu
2
,
Tetsuya Tsuji
1
,
Hisae Ando
1
,
Naoichi Chino
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
2埼玉県総合リハビリテーションセンター
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University, School of Medicine
2Saitama Prefecture General Rehabilitation Center
キーワード:
片麻痺
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
脳卒中
Keyword:
片麻痺
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
脳卒中
pp.865-871
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109058
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はじめに
脳卒中片麻痺ではとくに麻痺側に骨萎縮が生じるといわれ1-10),麻痺の程度1)の他,多因子の関与が報告されている2-9).従来,上腕骨頸部や大腿骨頸部などにおいて,麻痺側に骨萎縮が生じることが報告されているが2-4),単一の部位であるか,あるいは各部位において測定した関心領域(以下,領域と略)は1種類だけであり,多くの測定部位で複数の領域による測定値の違いについての検討はなされていない.また,全身の測定部位による骨萎縮の傾向の違いを検討した研究はない.
そこで今回,脳卒中片麻痺患者を対象に,Dual Energy X-ray Absorptiometry(DXA)を用いて,上下肢,体幹で37種の領域を選択し,部位や領域による骨萎縮の検出力の違いを検討した.さらに,骨萎縮に影響する因子を見いだすために,年齢,罹病期間,麻痺の重症度,歩行スピード,日常生活動作(Activities of Daily Living;ADL)などの諸因子と骨密度との関係を検討した.
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