発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016307923
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50歳時と60歳時に腰椎骨密度(BMD)を測定した田原市の骨粗鬆症検診(骨検診)受診者333名を対象として、50歳女性の10年間のBMDの変化を検討した。333名はスクリーニングのための測定値の判定基準で「異常なし」231名、「要指導」70名、「要精査」32名に群別され、3群とも60歳時の腰椎BMDは50歳時よりも有意に減少していた。また、各群の10年間の腰椎BMDの変化率を比較したところ、異常なし群がもっとも減少率が大きい傾向であり、50歳時に「異常なし」と判定されても、10年後の60歳時にはBMDの減少により17.7%の受診者が「要精検」と判定されていた。異常なし群に対しても次回の骨検診を確実に受けるように指導し、栄養指導と運動指導を中心とした保健指導を徹底する体制も重要と思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016