Japanese
English
研究と報告
骨密度と骨代謝マーカーによる脳卒中患者の骨粗鬆化の検討―歩行レベルと筋萎縮との関連
A Study on Osteoporosis in the Stroke Patients using Bone Mineral Density and Biochemical Marker.
猪飼 哲夫
1
,
鄭 健錫
1
,
大熊 るり
2
,
鈴木 禎
2
,
米本 恭三
2
,
林 泰史
3
Tetsuo Ikai
1
,
Kensyaku Tei
1
,
Ruri Ohkuma
2
,
Tadashi Suzuki
2
,
Kyozo Yonemoto
2
,
Yasuhumi Hayashi
3
1東京都リハビリテーション病院
2東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学教室
3東京都衛生局
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Jikei University School of Medicine
3Tokyo Metropolitan Government
キーワード:
脳卒中
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
骨代謝マーカー
,
筋萎縮
Keyword:
脳卒中
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
骨代謝マーカー
,
筋萎縮
pp.161-166
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108307
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はじめに
骨粗鬆症には種々の原因や疾患で生じる続発性骨粗鬆症が存在し,そのなかで長期臥床による不動,ギプスなどによる固定,運動神経麻痺などによるものは廃用性骨萎縮(骨粗鬆症)と言われている.脳卒中患者における骨粗鬆症は単純X線写真しか存在しない時代より報告されており,しばしば合併する大腿骨頸部骨折との関連で注目されていた.最近では,定量的に測定できる機器が開発され,脳卒中における骨粗鬆症の報告が散見されるようになったが,原因,予防などに対して未だ十分には検討されているとは言いがたい.そこで脳卒中片麻痺患者の手指,腰椎,大腿骨頸部骨密度をMD(microdensitometry),DXA(dual enegy X-ray absorptiometry)により測定し,性差,骨代謝マーカー,発症後経過期間,歩行能力との関連性を検討した.また脳卒中患者の二次的障害である筋萎縮をCTスキャンを用いて計測し,骨粗鬆化との関連も検討した.
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