Japanese
English
実践講座 整形外科疾患の評価
1.頸椎疾患
Evaluation of Cervical Disorder.
肱岡 昭彦
1
Akihiko Hijioka
1
1産業医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
頸部脊髄症
,
診断
,
日整会頸髄症治療成績判定基準
Keyword:
頸部脊髄症
,
診断
,
日整会頸髄症治療成績判定基準
pp.843-848
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109053
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はじめに
頸椎の疾患には,外傷性疾患,炎症性疾患,変性疾患および腫瘍性疾患などの多様な病態が含まれている.そのために治療の成績を評価する場合には,それぞれの病態に応じた評価の方法が必要となる.
骨折では骨癒合の有無と解剖学的な構築の再建が評価基準として用いられる.炎症性疾患では血液検査(白血球数,血沈,CRP)が評価として使用される.また,腫瘍では切除範囲と再発の有無が評価基準にあげられる.一方,頸椎の疾患では病態に特異的な評価の方法のみではなく,一次病変に関連して生じた脊髄および神経根の障害が頸椎疾患に共通した評価として最も重要である.頸椎疾患の患者は,脊髄や神経根の障害による上下肢の機能障害を生じて外来を受診する.
今回,頸椎疾患の評価として,個々の疾患に特異的な評価は除外して,脊髄障害の評価と神経根障害の評価方法について論述する.
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