書評
赤塚光子・石渡和実・大塚庸次・奥野英子・佐々木葉子 著―社会生活力プログラム・マニュアル―障害者の地域生活と社会参加を支援するために―
白野 明
1
1れいんぼう川崎
pp.740
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109031
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わが国における,社会リハビリテーションの研究グループによる社会リハビリテーションの手引書である.著者らは,「社会リハビリテーションは社会生活力(Social Function Ability)を高めることを目的としたプロセスである.社会生活力とは,さまざまな社会的な状況の中で,自分のニーズを満たし,一人ひとりに可能な最も豊かな社会参加を実現する権利を行使する力を意味する.」というリハビリテーション・インターナショナルの定義を受けて,Social Function Abilityを社会生活力と,また,社会生活力を高めるためのリハビリテーションを社会リハビリテーションと呼んでいる.
社会生活力の定義には,抽象的で難解な面もあるが,著者らの掲げたプログラムでは日常生活動作と職業リハビリテーションはあまり取り扱われていないので,それらの大部分を除いた社会生活上の技能,特に社会環境との関わり方についての知恵を意味するものと理解される.
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