Japanese
English
特集 脳卒中の治療―最近の話題
脳神経血管内手術の最近の進歩―出血性脳血管障害について
Present Status of Endovascular Therapy: Hemorrhagic Cerebrovascular Lesions.
江面 正幸
1
,
高橋 明
2
Masayuki Ezura
1
,
Akira Takahashi
2
1広南病院血管内脳神経外科
2東北大学大学院神経病態制御学分野
1Department of Neuroendovascular Therapy, Kohnan Hospital
2Department of Neuroendovascular Therapy, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
血管内手術
,
硬膜動静脈短絡
,
脳動脈瘤
,
脳動静脈奇形
Keyword:
血管内手術
,
硬膜動静脈短絡
,
脳動脈瘤
,
脳動静脈奇形
pp.505-510
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108986
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はじめに
医療機器の急速な進歩により脳神経外科領域でも診断技術が向上し,治療手段が多様化している.本稿で紹介する脳神経血管内手術も,このような医療機器の進歩により近年急速に発展してきた.脳神経血管内手術とは頭蓋内血管にマイクロカテーテルを誘導し,これを利用して治療を行う方法である.頭蓋内血管には,屈曲蛇行部を経由して頭蓋内に至る,径が細いなどの解剖学的制約がある.このため,頭蓋内に誘導できるもの,すなわち治療に利用できるものは単純な中空のカテーテルか,せいぜい先端が拡張するように細工されたカテーテルくらいのものである.
頭蓋内疾患には大きく分けて出血性のものと虚血性のものがあるが,前者であれば,これを通して標的疾患を閉塞させるような物質を注入,誘導することになるし,後者であれば標的部位を開通,拡張させるような物質,道具を注入,誘導することになる.
虚血性脳血管障害については他稿に譲り,本稿では出血性脳血管障害に対する脳神経血管内手術の役割について概説する.
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