Japanese
English
特集 リハビリテーション医学と東洋医学
脳卒中リハビリテーションにおける東洋医学の応用
Application of Oriental Medicine to Rehabilitation of Cerebrovascular Disease.
福田 道隆
1
,
近藤 和泉
1
,
荒井 久典
1
,
目時 弘文
2
,
永山 隆造
3
Michitaka Fukuda
1
,
Izumi Kondo
1
,
Hisamich Arai
1
,
Hirobumi Metoki
2
,
Ryuzo Nagayama
3
1弘前大学医学部付属脳神経疾患研究施設リハビリテーション部門
2黎明郷リハビリテーション病院
3常盤リハビリテーション病院
1Department of Rehabilitation Medicine, Institute of Neurological Diseases, Hirosaki University School of Medicine
2Reimeikyo Rehabilitation Hospital
3Tokiwa Rehabilitation Hospital
キーワード:
脳卒中リハビリテーション
,
肩関節痛
,
東洋医学
,
針(鍼)治療
Keyword:
脳卒中リハビリテーション
,
肩関節痛
,
東洋医学
,
針(鍼)治療
pp.919-925
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106173
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はじめに
脳卒中発症の結果,一次症状として運動麻痺,知覚麻痺,膀胱障害,失語症や失行,失認などの神経心理学的障害,精神障害があり,二次症状として廃用,誤用による各種の合併症,例えば疼痛,拘縮,変形などがある.これらの機能障害の治療手段としてリハビリテーション医学的治療,例えば薬物療法や作業療法,理学療法(例えば物理療法,運動療法)などがあるが,さらに針治療も用いられることもある.
リハビリテーション医療における針治療の意義については種々の意見がある.著者らの知る範囲内で針治療を行っている国内の病院にアンケートを送り,針治療の役割について調査した.その結果を要約すると,
①運動麻痺そのものを回復させる.
②物理療法やマニプュレーションと同じような治療の一手段として用いる.
③疼痛の軽減を計り,後に行われる運動療法を効果的にさせる.
④痙性麻痺に対するファシリテーションのために用いる.
などであった1).著者らの針治療に対する考えは③と同様であり,疼痛を除去して運動療法がやりやすいようにすることを目的としている.
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