Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
脳卒中後ロックトイン症候群の患者が「主役」の「パッチンして!おばあちゃん」
二木 立
1
1日本福祉大学社会福祉学部
pp.437
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107618
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前号で紹介した日本映画の「病院(病気)ブーム」のトップバッターが,この「パッチンして!おばあちゃん」だ.本欄第1回(20:74,1992)で紹介した「老人Z」といい,わが国の映画界では,アニメーションが一番早く時代の風に反応するようだ.ただし,近未来の老人介護を描いた創作「老人Z」とは異なり,この映画は,1983~1986年に古都金沢市の県立病院で実際に起こった出来事をもとにしている.
「主人公」の北村ヤスエ(78歳)は,過去3回の脳卒中発作のために重度の左片麻痺で歩行不能.しかし,敬虔なクリスチャンで,県の教育センターに勤める娘ひろの手厚い介護を受け,「寝たきり」ではなく,車椅子を主体にした平隠な生活を送っている.
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