Japanese
English
特集 骨代謝の基礎医学とリハビリテーション
骨代謝とエストロゲン
Bone Metabolism and Estrogens.
玉田 太朗
1
Tarou Tamada
1
1自治医科大学産婦人科
1Department of Obstetrics and Gynecology, Jichi Medical School
キーワード:
加齢
,
退行期骨粗鬆症
,
骨代謝調節因子
,
エストロゲン
Keyword:
加齢
,
退行期骨粗鬆症
,
骨代謝調節因子
,
エストロゲン
pp.15-18
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107266
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はじめに
エストロゲン(とくにエストラジオール)は35歳頃から緩やかに減少するが,図1に示したように閉経後急減し,数年でほぼ消失する.全骨量はエストラジオールの血中濃渡と平行して変化し,閉経後は1年に1~4%も減少することなどから,エストロゲンは骨のリモデリングに重要な役割を果たすと推測されていた.
従来,骨にはエストロゲンレセプター(ER)がないものと考えられていたが,Erikse(1988)以後多くの報告1)により,他のE標的臓器と同様なレセプターがあることが確実視されるに至り,エストロゲンの骨に対する直接作用の裏づけが保証された.
この直接作用を含めエストロゲンの骨代謝に及ぼす作用に関する最近の研究を以下にまとめる.
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