Japanese
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特集 精神発達遅滞とリハビリテーション
精神発達遅滞児の評価―特に身体評価(hypotonicityとlaxity)を中心に
Clinical Assessment of Hypotonicity and Joint Laxity in the Children with Mental Retardation.
小池 純子
1
,
大川 嗣雄
2
Junko Koike
1
,
Tsugio Ohkawa
2
1横浜市総合リハビリテーションセンター
2横浜市立大学医学部リハビリテーション科
1Yokohama Rehabilitation Center
2Department of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University, School of Medicine
キーワード:
精神発達遅滞
,
hypotonicity
,
laxity
Keyword:
精神発達遅滞
,
hypotonicity
,
laxity
pp.1033-1039
発行日 1992年10月10日
Published Date 1992/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107205
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はじめに
脳性麻痺と同様,精神発達遅滞児に対しても早期療育の有効性が報告されるようになり,この分野での重要性が増している.また精神発達遅滞児の運動機能の問題は,療育上の課題としてしばしば取り上げられている.
精神発達遅滞児には運動発達遅滞の合併が明らかでないものも多いが,運動機能が良好にみえ,走り回ったり高い所に上ったりする児でも,集中力とバランス反応を要する構えの機能や,統合機能と巧緻性を要する協調運動,協応動作の発達が不良なことが多いといわれている.しかし,精神発達遅滞児のlife historyをリハビリテーション医学の立場から検討した報告は少なく,基礎的なデータに乏しいのが現状である.われわれは1980年以来,市内精薄養護学校の校医として,児童・生徒の運動機能についての検診を担当してきた.今回はこの検診の結果を踏まえ,hypotonicityとlaxityを中心に精神発達遅滞児の身体評価についてまとめた.
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