Japanese
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特集 悪性腫瘍とリハビリテーション
〔事例報告〕
多発性骨転移を伴う甲状腺癌患者の医学的リハビリテーション
Medical Rehabilitation of Thyroid Cancer with Multiple Bone Metastasis.
野口 勝美
1
,
半澤 直美
1
,
佐鹿 博信
1
,
大川 嗣雄
1
Katsumi Noguchi
1
,
Naomi Hanzawa
1
,
Hironobu Sashika
1
,
Tsugio Okawa
1
1横浜市立大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University, School of Medicine
キーワード:
甲状腺癌
,
多発性骨転移
,
生命予後
,
短期ゴール
Keyword:
甲状腺癌
,
多発性骨転移
,
生命予後
,
短期ゴール
pp.673-676
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107133
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はじめに
近年,悪性腫瘍に対する化学療法,放射線療法,手術療法などが発達し,生命予後が向上してきている.悪性腫瘍による身体機能障害に対して従来から医学的リハビリテーションが有効であるとされてきたが,悪性腫瘍の治療(化学療法など)により引き起こされる重症ハイリスク全身体力消耗状態に対しても医学的リハビリテーションが処方されるようになった1~5).また,終末期医療に含まれる支持的なリハビリテーションも重要な課題である.こうした医療の変化と医学的リハビリテーションのニードの発展に伴い,cancer rehabilitationを包括的に検討する必要が生じていると考えられる.
今回,われわれは多発性骨転移の甲状腺癌で,繰り返し頻回に整形外科手術療法を受けた1症例の医学的リハビリテーションを経験した.症例を供覧し,cancer rehabilitationの概念について検討した.
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