Japanese
English
研究と報告
慢性呼吸器疾患患者における肺理学療法の効果についての検討―フローボリュームを中心として
Evaluation of Respiratory Physical Therapy for Chronic Pulmonary Disease Using Flow-Volume Curve.
清水 一紀
1
,
延原 宏栄
2
,
畠中 悦子
2
,
平林 一行
2
,
信原 智子
3
Ikki Shimizu
1
,
Hiroe Nobuhara
2
,
Etsuko Hatanaka
2
,
Kazuyuki Hirabayashi
2
,
Tomoko Nobuhara
3
1水島第一病院内科
2水島第一病院理学療法部
3水島第一病院検査室
1Department of Internal Medicine, Mizushima Daiichi Hospital
2Division of Rehabilitation Medicine, Mizushima Daiichi Hospital
3Division of Laboratory Medicine, Mizushima Daiichi Hospital
キーワード:
慢性呼吸器疾患
,
肺理学療法
Keyword:
慢性呼吸器疾患
,
肺理学療法
pp.719-723
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106864
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はじめに
慢性呼吸器疾患患者における肺理学療法は現在薬物療法と合わせ,その治療の一端を担うものであり,その有効性については異論はないと思われるが,効果判定についてははっきりとした指標がなく,患者の自覚症状,主治医による胸部理学所見などにより総合的に判断が下されているのが現状であろう.そのような状況に置かれている最大の理由は,慢性呼吸器疾患の肺機能検査は患者の状態,検者によって変動が大きいため,通常の肺機能検査では変化がとらえにくいことがあげられる.しかし,症例によっては肺活量の改善を認める症例もあり,詳細な検討を行うことにより評価が行える可能性も残されていると考えられる.
そこで今回,我々は病歴の長い比較的安定した状態の慢性呼吸器疾患患者を中心に肺理学療法を行い,経時的に肺機能検査を実施し,肺理学療法実施期間別,年齢別,性別,肺機能別,胸部X線所見別に肺理学療法の効果について検討したので報告する.
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