書評
荻原新八郎 著―呼吸理学療法学
松村 秩
1
1東京都立医療技術短期大学
pp.542
発行日 1991年5月10日
Published Date 1991/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106825
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著者は英国,カナダで肺理学療法の経験を積まれ,帰国後わが国の肺理学療法の遅れていた現場の中で,時には悲憤慷慨しながら,また時にはこの現場を改善するためにいろいろと孤軍奪闘したであろう.
筆者自身は老人の在宅ケアをするなかで,在宅の要介護老人の肺の換気機能が低下していることを痛感している.呼吸器疾患の診断がなくても,長い期間にわたる不活発な生活をベッド上で続けている老人,あるいは屋内に閉じこもっている老人などのなかで,換気能力の低下が原因して離床生活や屋外への外出ができない者が多いことを知っている.
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