Japanese
English
増大特集 老年者とリハビリテーション
Ⅱ.老化の障害学
3.Handicap
Sexuality
Sexuality of the Elderly.
東郷 伸一
1
,
川平 和美
1
Shin'ichi Togo
1
,
Kazumi Kawahira
1
1鹿児島大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kagoshima University School of Medicine
キーワード:
老人
,
Sexuality
Keyword:
老人
,
Sexuality
pp.339-342
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106779
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はじめに
近年,リハビリテーション医学・老年医学の分野でも高齢者のsexualityとその心理情緒面に及ぼす影響について関心が寄せられるようになってきたが,高齢者の性機能・性生活について多数例にわたって検討した報告はいまだ少ない.老後のトータルなQOLの一部をなす重要な要素として高齢者の性を位置づけ,むしろ老後に残された数少ない歓びのうちの一つとして積極的にその問題に取り組むべきであるとの機運が出てきたのはごく最近のことである.
まして一般社会においては,性に関する問題はひとえにその当事者にのみ帰属するものであり,性について語ることは半ばタブーとされている感が強い.高齢者における性的関心や性欲の発現は恥ずかしいこと・忌むべきことであり,発現しないのが当然であると考える風潮がまだまだ根強く残っている.
このような事柄をふまえて,高齢者の性機能・性生活とその問題点,およびリハビリテーション・スタッフの対応のありかたについてまとめてみたい.
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