トピックス
妊娠と分娩後のSexuality
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.234
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206588
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健康な妊婦の多くは妊娠中の性交が流早産をきたしたり胎児に何らかの障害を起こすことを恐れている。しかし,大部分は妊娠中も産後も性交が比較的自由に行なわれているにもかかわらず,胎児にも妊産褥婦にも何らの異常がないことを経験的に知っている。そこで日常の産科婦人科の診療時に切迫流産や不妊症でやっと子供ができた場合などや,妊娠末期・産褥期における性交の指導などの際にどの程度アドバイスする必要があるか迷うことがある。この点について今日まで行なわれてきた多くの報告は後方視的研究が多く,また系統的な研究が少ない1〜4)。
そこでRobsonら5)は結婚生活も安定した平均28歳(19〜40歳)の初産で主として中流以上に属している妊婦119例につき,妊娠12,24,36週と,分娩後は1,12,26,52週の各々に面接し,面接した時点の過去1ヶ月での性の活動,主として1週間での性交回数,Orgasm,性の楽しみや問題点,困難性などについて前方視的に調査した。
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