Japanese
English
増大特集 老年者とリハビリテーション
Ⅰ.老化の基礎
筋肉の老化
Aging of Muscles in the Elderly.
千野 直一
1
Naoichi Chino
1
1慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
筋肉
,
老化
Keyword:
筋肉
,
老化
pp.277-282
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106766
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はじめに
リハビリテーション医学・医療を専門とするものにとって,日常の診療を行ううえで生体の加齢現象を十分に理解していることは殊のほか大切である.実際,高齢者は若年者,壮年者に比して筋力は低下し,動作は鈍く,疲労しやすく,筋肉痛などを訴え,さらには理学的所見では筋肉の萎縮が特徴的に認められる.
一方,リハビリテーション医学の中心が運動機能障害であり,さらには運動器系の終末器宮としての筋肉は体重の40%余りを占めている9)にとを考えると“老人のリハビリテーション”では,筋肉の老化がどのようなものであるかを知ることは非常に重要となる.そこで,本稿では筋肉の老化を主として組織形態学と電気生理学的な観点から概観してみることとする.
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