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講座 歩行(8)
支持系の異常による病的歩行とリハビリテーション―(2)異常歩行の解析の実際
Pathological Gait and Rehabilitation (2) Gait Analysis System of Pathological Gait.
藤田 雅章
1
,
松坂 誠應
1
,
乗松 敏晴
1
,
鈴木 良平
1
,
千葉 剛次
2
Masaaki Fujita
1
,
Nobuou Matsusaka
1
,
Toshiharu Norimatsu
1
,
Ryohei Suzuki
1
,
Gouji Chiba
2
1長崎大学医学部整形外科
2大村市立病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagasaki University School of Medicine.
2Department of Orthopaedic Surgery, Ohmura City Hospital.
キーワード:
病的歩行
,
リハビリテーション
,
病的歩行の解析
Keyword:
病的歩行
,
リハビリテーション
,
病的歩行の解析
pp.629-636
発行日 1987年8月10日
Published Date 1987/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106574
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はじめに
歩行分析は,リハビリテーション医学の中でも最も重要な分野の一つである.特に病的歩行は臨床家にとっても最も興味のあるところで,そのメカニズムを知り,診断,治療法の決定,治療効果の判定に役立てるのが,終局の目的である.一方,同一疾患,同一変形でも歩容は千差万別であり,統計的処理はきわめて難しい.方法としては,運動学的分析法,運動力学的分析法そして筋動作学的分析法などがあり,なるべく多くの情報を得るためには,多くのパラメータを同期記録する必要がある.しかし記録や解析と多くの時間を要することにもなり,患者に与える負担の面からも,すべてのパラメータを用いることは困難で,現時点では,最も必要なものだけを選択して用いる必要に迫られる.それには十分な臨床的観察が必要不可欠である.
当教室では,鈴木教授就任以来,一貫して歩行に関する研究がすすめられてきた.更に1983年より定量的な歩行分析を駆使した異常歩行外来を開設し,種々な形での臨床応用を試みている.本稿では,われわれが現在までに記録してきた症例のなかから支持系の異常による病的歩行の解析結果を示す.
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