一頁講座 障害者のレクリエーション・6
セラピューティックレクリエーションの概念とそのサービス対象者
鈴木 秀雄
1
1関東学院大学
pp.485
発行日 1987年6月10日
Published Date 1987/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106539
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セラピューティックレクリエーションとは,治療的,療育的,療法的効果とレクリエーションの効果とを階梯的(段階的)に並列・共存させた形態で,より高めていこうとするもので,人間性回復を求める全ての個人・社会にとって必要となるものである.
レクリエーション〔ここでいう真のレクリエーションとは,歌・ゲーム・ダンスなどの単なる種目的な観点から微視的にとらえたものをさすのではなく,生活全般の中に,単なる遊び(Mere Play)としての活動から,創造的な活動(Creative Activity)までを含む一連の段階的な広がりを有するもので,それらの幅広い諸活動や状態が,余暇(Leisure)の中で,自由に選択され,楽しみを持ってなされるという巨視的な立場からのものをさしている〕は万人に存在し,意識的であろうと,無意識下的であろうと,計画的・組織的であろうと,自然発生的であろうと,個人が置かれている状況が強制された形態ではなく,拘束されているという枠から離脱した,いわゆるレクリエーション的に独立した形態でなされることが重要である.そこで以下のような場合にセラピューティックレクリエーションの必要性が生まれ,同時にそのサービス対象者が決まってくるのである.
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