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セラピューティック・タッチ実践ガイド・5
第5章:セラピューティック・タッチによる自己変化
Self-Transformation Through Therapeutic Touch
ジャネット・マックリー
,
内布 敦子
1
,
黒木 亜子
1兵庫県立看護大学
pp.742-746
発行日 2000年8月1日
Published Date 2000/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903529
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おそらく大部分のセラピューティック・タッチの施術者はヒーリングプロセスによって自分たちが変化したと感じている.確かにセラピューティック・タッチを行なうと世界が以前とは違って見えるようになる.独立した存在が集まっているのとは対照的に,よどみないエネルギーのパターンからなるシステムのようだからである.確かにまったく同じ活動エネルギーを植物,動物さらに人間に送ると,—新しい方法で—すべての生命はひとつの生命であるという真理に施術者は気づく.さらにこの世界観の変化にともなって価値観も変わる.自分さえ良くなればいいという考えに合わなくなるのだ.相互に結びついたダイナミックな複合体では,すべての人の健康で幸福な状態と他の人のそれとを切り離すことはできないからである.
セラピューティック・タッチは互いに影響しあうので,患者はもちろんのこと施術者も癒すことができる.したがってみなさんが定期的に治療を行なうとすると,みなさんのエネルギーの場はさらに調和がとれ,健康も改善するであろう.これはセラピューティック・タッチの施術者だから決して病気になったり体調を壊さなくなるというものではない.私達はみな生身の人間でストレスに満ちた時代に生きているので,病気にならないなど望むべくもないことであろう.けれどもヒーリングエネルギーはみなさんの中を流れているので,施術者であるみなさんの生命力や幸福感を高めることに気づくと思う.
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