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English
シンポジウム 縮小手術への挑戦―縮小手術はどこまで可能か
悪性骨・軟部腫瘍における縮小手術の可能性
Reduction Surgery for Malignant Bone and Soft Tissue Tumors
矢部 啓夫
1
,
森岡 秀夫
1
,
南雲 剛史
1
,
穴澤 卯圭
1
,
森井 健司
1
,
西本 和正
1
,
三浦 圭子
1
Hiroo Yabe
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
reduction surgery
,
縮小手術
,
malignant bone tumor
,
悪性骨腫瘍
,
malignant soft tissue tumor
,
悪性軟部腫瘍
Keyword:
reduction surgery
,
縮小手術
,
malignant bone tumor
,
悪性骨腫瘍
,
malignant soft tissue tumor
,
悪性軟部腫瘍
pp.579-584
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903544
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要旨:機能面の直接評価が可能な四肢に発生した悪性骨腫瘍97例,悪性軟部腫瘍172例の治療成績から縮小手術の可能性について検討した.悪性骨腫瘍は1993年以前と94年以降の症例についても比較し,骨肉腫など多くの悪性骨腫瘍は,術前化学療法を充実させることで,患肢温存例の増加,合併症の減少などから,実際に切除範囲の縮小化が進んでいることが考えられた.低悪性度の軟骨肉腫2例は,腫瘍内切除で長期の局所制御が得られており,このような症例に対しては腫瘍の骨髄内進展状態を把握していれば縮小手術が可能であると考えた.悪性軟部腫瘍172例のうち患肢温存例は152例(88.4%)であり,辺縁切除以下の51例のうち放射線照射を併用した29例では2例に再発がみられたのみであり,十分な切除縁が不可能な場合や切除によって機能面で問題が生じる場合には,手術に放射線照射を併用することで縮小手術が可能であることを示した.
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