学会報告
第33回九州リハビリテーション医学懇話会―1989年9月10日,於:霧島ホテル
田中 信行
1
1鹿児島大学医学部リハビリテーション科
pp.563-569
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106314
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鹿児島での本懇話会開催は4回目であるが,ちょうど暑い季節でもあり,新しい試みとして標高800メートルの涼しい霧島温泉で開催された.交通の便が心配されたが,参加者110名,一般演題23題もの応募があり,午前,午後にわたって熱心な質疑応答がなされた.
特別講演には先の神経心理学会長を務め,「神経心理学入門」の著者として有名な兵庫県立姫路循環器病センター,神経内科部長の山鳥重先生に「失語症の生物学的基盤」と題したお話をいただいた.豊富な症例とMRI画像を駆使して,Wernicke,Broca領域以外に,中心前回,縁上回,補足運動野,視床等の失語における意義やその特徴を示された.核心をついた明快なお話しぶりで,医師のみならず多くの参加者に感銘を与えるお話で,感謝の念にたえない.
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