一頁講座 骨格構造義肢・4
骨格構造義手の肩継手と肘継手
中島 咲哉
1
1兵庫リハビリテーションセンター
pp.327-328
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105813
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1.はじめに
「骨格構造義手」の項でも述べたが,現在の骨格構造義手は西独のOtto-Bock社と米国のHosmer-Dorrance社の二系統の製品が限られた範囲で製品化されているに過ぎず,部品の種類や機能面に制約があり,これだけで義手の実用性を検討するには不十分な状況にある.
したがって,上肢切断者のリハビリテーションにおいて義手を処方し製作するに当たって骨格構造だけを対象とすることには問題が多い.義手を検討するには,常に殼構造と骨格構造を並べて念頭におきその適応性を選択しなければならない.
現時点では,能動義手の使用例も少なくその実用性が十分に検討されていないので,ここでは骨格構造義手システムのモジュールとして現在市販されている肩継手と肘継手の紹介にとどめ,各部品の有効性や実用性についての検討は別の機会に譲りたい.
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